新市立病院のあり方を考える市民の会

終わりにしよう!“「潰れる病院」とあぶない場所”

市長は医療が分からないので市立病院に丸投げし正しい判断ができない

国の方針は全国で病院を削減する。

市立病院は税金に対する節度がない。

市立病院は経営や病院の役割や
地域の将来を本気で考えていない。

建設場所は安全第一で
運動広場は危険で狭いのでやめる。

「コロナ禍でも5年連続黒字」と地元新聞を使って宣伝してきた市立病院は、11月17日の経営評価委員会で本年度は赤字転落と報告。黒字は国や市からの多額の補助金による帳簿上の黒字で、実態は5年連続赤字である。自治体病院の86%が赤字で総額3,952億円である。その小病院が大風呂敷を広げ、高度急性期に対応できる『巨額病院』を建てるという考えは大間違いである。
経営ができない病院が潰れるのは、火を見るより明らかである。市立病院が策定した「公立病院経営強化プラン」は救急医療を充実させて断らない、手術患者を倍増させ収益を上げるは、スタッフが少なく働き方改革で実現できない。経営予想はひどいもの、10年先まで赤字が続き税金を61.5億円入れても41.5億円の赤字であった。これを審議した病院建設特別委員会に管理者他が多数参加し「頑張る」と発言。半数以上の委員の合意で大赤字計画を了承。これを本会議で決議していない。市議会が決議しないのは最大の欠陥である。
市民の税金で仕事をしている議員の判断に開いた口が塞がらない。そもそも基本計画を、特別委員の8人中5人で了承したのは無茶苦茶だった。特別委員会を開催した市はごうまんであり、受け入れた市議会(特別委員長)のレベルが低い。
また、議長が特別委員会の委員に加わるのは良くない。
議会で議決されていないので市の計画自体が疑問である。
このような事態を招いた市議会は議会改革に取り組む必要がある。

市立病院はなぜ約束したことを守らないのか?

病院長が約束を守らない病院に、患者さんは安心して身体を任せることが出来るだろうか? 病院に外部から圧力があっても、約束は守るべきである。
詳細はホームページ(https://mth-ca.org/)の A28をご覧下さい。
患者は転倒し腰椎圧迫骨折で身動や食事摂取も充分できず衰弱した。夫の説明では、後日病院長が損害保険会社宛に書いた診断書は「食欲不振で衰弱し腰痛もあった」。看護師記録の最終診断名は「腹痛、2型糖尿病」であった。整形外科専門医はX線写真で3回圧迫骨折でないと診断、主治医はそれを信じ打撲傷として取り扱った。

高齢者の腰椎圧迫骨折の誤診と不十分な対応に、被害者である亡妻の夫が市長、市議会議員、医療関係者に直訴した。2025年9月24日、市議会議員の仲介で夫が3人の議員と病院長、事務部長、保健補導員他と会談を持った。事前に配布された資料には病院側の言い訳が書かれていた。話し合いの結果 ①病院は医療過誤を認める、②佐藤病院長が謝罪文を書く、③損害賠償は検討するであった。

ところが「松本市の弁護士が夫と病院の見解が違うので説明に来るように」といった。11月20日東京の弁護士が、今後この件は自分が引き受けると手紙を送ってきたという。

案件の当事者でもある病院長の約束は重い。
なぜ、この件で医療が分からない市長が口を挟むのか?
市長のスローガン“誰一人置いてきぼりにしない”は虚言か!

高齢者が激増する時代、高齢者を適切に診療出来ない病院は淘汰されるだろう。病院長が医療過誤を認めたのに、患者さんのためにある病院としてのモラルと常識が欠けているのではないか。


管理者に告ぐ、在院日数の引き伸ばしは禁じ手である。病床稼働率対策は正攻法で、場当たり的な「在院日数伸ばし」に頼らず利用率に統一すべきである。経営的にも病院の信用からしても無駄事である。病床別の利用率で国と市議会に報告することは当然である。

市長の役割は市民の生命と財産を守ることです

日本は地震列島です。海岸線は大津波が起こり、内陸部には無数の活断層があります。全国の県知事と市町村長の関心事は地震と津波、台風と河川の氾濫に対する防災と減災です。臥雲市長に常識は通じなく、建設場所は絶対に変えないといいます。病院は市長のものでなく市民のものです。波田の街おこしと病院建設は無関係です。病院の建設場所は安全第一が絶対条件です。この場所に決めたのは市長自身です。危険で狭い場所で、南北を河岸段丘に囲まれ、南段丘の中断に農家にとって大切な農業用水路「波田せぎ」があります。上の段丘は写真の住宅地で、現病院のように白線で囲んだ広範囲の防災工事は不可能です。従って運動広場はレッドゾーン(危険地帯)のままです。「波田せぎ」の下斜面にジオファイバー工法で土砂崩落防止工事をしているが地震対策ではありません。波田に病院を建てるなら安全で静かな場所を選ぶのが常識です。市長の間違った考えは撤回すべきです。

現在の病院は危険地帯に建っている

松本市は2013年、病院南急斜面に法面枠で大掛かりな防災工事を広範囲にした

西部健康福祉センターは安全で静か

波田町は1955年、病院の移転先を西部健康福祉センター周辺に決めた経緯がある

駅前広場の上段にある農業用水路

明治15年に造られた農業用水路「波田せぎ」は波田、新村、和田の農業に欠かせない。200トン/分の水が流れている。農業用水路の上段は宅地で工事は出来ない

中央運動広場は病院を建てる場所でない

平成25年に行ったジオファイバー工法は、広場南側の草で覆われた斜面の土砂崩落防止で、現病院のような防災工事でなく大水や地震を考えていないので危険地帯のままである

新病院は安全第一の場所に建てるべき

建設候補地であった西部保健福祉センター(航空写真)

平成7年波田町と市立病院は新病院建設地をセンター周辺で合意した経緯がある。

新病院建設地の中央運動広場と波田駅周辺(航空写真)

波田は特異な地形で河岸段丘が幾つもある。槍の穂先のような土地は河岸段丘(林)で囲まれ狭い凹地である。林の中に「波田せぎ」が流れており、農業用水路の修復や、上段は宅地で地震など災害対策ができない場所である。

市立病院計画見直し検討委員会

〜松本市 年度内に3〜4回開催〜?

新聞で市民は安心するが、ごまかしである

2025年11月27日 信濃毎日新聞

信州大病院長、相澤病院長、松本医師会長、県健康福祉部参事、副市長、市立病院長による「基本計画の見直し検討委員会」が3月末までに結論を出す案が、11月26日「病院建設特別委員会」に報告された。議員からは「建設を大前提にして欲しい」、「この回数で見直しができるか疑問」の声が出た。2026年、国の地域医療構想が示され市立病院の役割も変わる。今、多くの国立・公立(自治体)・私立病院が存続の危機にある。市長の諮問委員会に強い違和感を覚えるので裁判員制度になぞらえる。最小限の見直しで済ますため、議会と市民を護摩化そうとしている。裁判長は市長、原告は市長に計画中止を求める2つの団体、被告は病院管理者、裁判員は有識者6人からなる。問題は、①裁判長である市長が現計画を推進、②原告はいない、③裁判員に被告側の市立病院長と判事の副市長がいる、④被告側の市立病院が詳細な見直し範囲の素案を作り裁判員に提案する、⑤裁判員は立派な人物であるが、2016年から9年経つ計画の推移と問題の核心を理解しているか? ⑥僅か数回で結論をだすことは無理。以上より、市長が有識者に「巨額病院」一部修正のお墨付きを得る茶番劇になるのではないか。管理者による見直し骨子案、黒字化しない経営強化プランに次いで3度目の誤魔化しである。もう誰も騙されない。全国で病院が大赤字で潰れる、建設資材と労働賃金で単価は2倍近くまで上昇、自治体の財政悪化で病院建設は中止か、一から見直されている。市長の姑息的手段では何も解決しない。杜撰で危険な計画を裁くのは、市議会議員、松本市民と社会である。6人に課せられた責任は非常に重い。200億円以上の病院を建てれば、維持費も増大する。これでは松本市の財政がもたない。一から見直さない限り、持続的に存続できる病院にならないことを肝に銘じて欲しい。

真剣に見直すラストチャンス

  1. ①人口減少・高齢化と医療政策の転換で、国の新しい地域医療構想に沿って病院の役割を見直す。
  2. ②市立病院は建設以前に赤字病院の経営を立て直す。
  3. ③患者さんの安全や機構改革を全面的に見直す。
  4. ④危険な場所へ市立病院を建てない。
  5. ⑤建設を目的化し、数々の不正を行った管理者の責任を問う。

松本市における新市立病院建設計画について、国の医療政策および地域の医療実情に整合していません。現市立病院の経営実態および松本市の財政状況を顧みることなく進められており、市民の生命の安全と市の将来の財政安定に重大な影響を及ぼす。『市民の会』は現計画を即刻中止、変更されるよう強く求めた。

新松本市立病院建設計画の即刻中止・変更を求める要求書

私たち市民有志は、臥雲市長に対し、下記の理由により土砂崩落危険地帯である波田中央運動広場での新松本市立病院建設計画を即刻中止することを求める。

新松本市立病院建設計画の中止要求書

おわりに

新市立病院計画は、市の財政に大きな穴を開けるだけでなく、私たちの生活や、波田地区の高齢化や国が決める医療の流れにも合っていません。松本市が目指すのべきは、今の地域に役立ち財政負担が少ない「身の丈に合う」病院にすべきです。この巨額な病院建設計画は、ちょうど、今の自分たちの収入や貯金を考えずに、必要以上に大きく、豪華な家をローンで建てようとするのと同じです。維持費が多大で、すぐに家計が破綻し、家は没収されてしまいます。

市民が余り利用しない病院であっても、巨額な税金が使われることに反対の意思表示をする必要があります。皆で反対しようではありませんか。